2008年12月10日水曜日

Portable DAC iBasso D1の修理及び改造

一部の方にお待たせしました(笑)
今回は、中国のガレージメーカーが
出しているポータブルDAC兼ヘッドフォンアンプの
iBasso D1の修理のお話です。



smc PENTAX DA14mm F2.8 ED[IF]


ボリュームが付いていない状態ですが、
これには訳があります。














smc PENTAX DA14mm F2.8 ED[IF]

蓋を開ければ一目瞭然。
ボリューム交換をしようとして、パターンを剥離してしまったという、
よくあるお話ですね^^;

んでもって、駆け込み寺ではありませんがw
僕の元にやって来たと言う訳です。


裏面。



smc PENTAX DA14mm F2.8 ED[IF]

見事にランドも取れちゃってますね。
機械は正直ですから、跡を見れば、どうやったかが
よく分かってしまいます。ごまかしは効かないんですよね。




Ricoh Caplio GX8


このように6個ある穴のうち、4個が死んでいる状態。
一番右端の2個は使用されていません。

修理方法は回路の配線パターンを追って、
切れた部分を繋いでやればOK。
目視だと分かりづらいのでテスターを使います。

で、完成したのがこちら。




smc PENTAX DA14mm F2.8 ED[IF]

せっかくなので、頼まれてませんでしたが、サービスでw
電解コンデンサの一部を交換。カップリングコンは4つありますが、
DAC側から来ている奴と、
ライン入力から来ている奴があるので、ここを良い物に変えてあげれば
音質はかなり変わります。

今回はICソケット式にしておいて、オーナーさんの好みで好きな値、
好きな銘柄の物に出来るようにしておきました。
(自分のであれば、ハンダ付けして固定しても良いですが、
オーナーさんの好みは詳しくは分からないので)

容量は10uFから22uF、22uFから47uFへそれぞれ変更。
これはオーナーさんがAD8066の音が好きだという事に合わせてです。
(RSAのHornet野郎でもありましたからねw)




smc PENTAX DA14mm F2.8 ED[IF]

反対側から。
LT6241が挿さっている箇所は
DACから来た音声を増幅するオペアンプだと思われますが、
ここが問題。

この写真を見て下さい。















Ricoh Caplio GX8


初期の頃のiBassoの製品のSOP→DIP変換基板の
クオテリティが酷いですorz
足は曲がってるわ、ソケットは緩いわで、P2同様、少しでも振ると接触不良に
なりそうになります。

なので、オペアンプの変換基板を
こちらも頼まれてませんでしたが、勝手に交換。










Ricoh Caplio GX8


あんまり綺麗なハンダ付けじゃないですが、ご勘弁下さいw
眠い時の作業はダメですねorz










このように、足を見比べれば一目瞭然。




Ricoh Caplio GX8

なんか…金メッキの色が
iBassoの方が薄い気がするんですが…('A`)

足もあえて太いものに変えたので、
これで抜ける心配はありません。しっかり食いついて一安心です。

あとはイジるとすれば、水晶発振子を水晶発信器に変えるか、
フィルムコンの銘柄を変えるくらいでしょうか?

気になる音質ですが、ノーマルとはかなり変わり、
ボリューム交換もかなり効いていて、
ボーカル物だと定位がぼやけるような
もやっとした感じから定位が良くなり、しっかり聴き取れるようになりました。

カップリングコンデンサの、容量を変えた事による変化も大きく、
こちらは低音が以前より、かなり出るようになりましたね。

ソケットになっているので、元に戻せば、
以前と同じような音になるので、この辺はインプレも含め、
オーナーさんに任せるとして、以上で僕の作業は終了です(笑)


と言う感じで、案件対応完了です。